スペイン南部、アンダルシア地方に位置するレ・ロッシュ大学マルベーリャ校は、温暖な気候と豊かな文化に恵まれた環境の中で学ぶことができるキャンパスです。
最寄りの都市マラガからも近く、周辺にはグラナダ、セビーリャ、コルドバといった歴史的な都市が点在しており、学びとともにヨーロッパの多様な文化に触れる機会にも恵まれています。
「マルベーリャ(Marbella)」という地名は「美しい海」を意味し、その名の通り、地中海に面したリゾート地として世界中から観光客が訪れます。特に夏のシーズンにはヨーロッパ各地からの旅行者で賑わい、空港も活気にあふれますが、訪問時はオフシーズンということもあり、落ち着いた印象でした。
空港からキャンパスまではバスで約40分程度とアクセスも良好です。
学生生活の拠点 ― バイーアコンプレックス

まず訪問した「バイーアコンプレックス」は、学生寮・レストラン・ジムなどが一体となった複合施設で、現在もアップグレードが進められている最新の学生生活拠点です。サウナやスパの建設も進んでおり、今後さらに充実した環境になることが期待されています。
基本的な住まいの流れとしては、1学期目はメインキャンパスのドミトリーに滞在し、2年次以降はこのバイーアコンプレックスに移るケースが一般的です。
立地としては街の中心からは少し離れていますが、キャンパスまでは徒歩約15分、シャトルバスも運行しており利便性は高いと感じました。また、徒歩10分圏内には大型スーパーマーケットもあり、日常生活に困ることはありません。
共同生活から学ぶ実践力
居住空間はシングルルームとダブルルームで構成され、合計220床を備えています。1つのフラットには最大8名が生活し、複数の寝室に加えてシャワーやキッチンを共有します。さらに、フラット外にも共用キッチンが設けられており、学生同士の交流が自然と生まれる設計となっています。

週に2回の清掃サービスが提供され、そのうち1回はシーツ交換も含まれます。ただし、部屋の状態が著しく乱れている場合には清掃が行われず、学校に報告される仕組みとなっており、基本的な生活習慣や責任感を養う教育的な側面も感じられました。
24時間利用可能なランドリールームも完備されており、長期滞在における生活インフラも充実しています。

充実した設備と学生主体のアクティビティ
施設面では、ジムの充実度が特に印象的で、周辺のホテルと比較しても非常に高い水準を誇るとのことでした。加えて、ダンススタジオも備えられており、学生のリクエストに応じてピラティスやダンスクラスが開講されるなど、学生主体でアクティビティが運営されています。


また、キャンパス間での特徴的な取り組みとして、クランモンタナキャンパスではテスラ車が利用されている一方、マルベーリャ校ではBMWの車両が8台用意されており、1日約50ユーロでレンタルが可能です。週末に近郊都市へ足を延ばしたり、ビーチでの時間を楽しんだりと、自由度の高い学生生活を支えています。

ハウスキーピング教育とサステナビリティへの取り組み
マルベーリャ校では、ハウスキーピングを実践的に学ぶためのトレーニングルームも充実しています。さまざまなレベルや仕様の客室が再現されており、学生は実際のホテル運営を想定した環境の中で清掃や客室管理のスキルを身につけていきます。

特に印象的だったのは、環境負荷軽減を意識した取り組みです。例えば、タオルの使用量削減を目的とした全自動の全身ドライヤーの導入など、サステナブルな運営を見据えた設備が取り入れられていました。
ホテル業界において、タオルやシーツといったランドリー業務は大きな水資源やエネルギーを消費するため、環境への影響が課題とされています。こうした背景を踏まえ、現場レベルでの改善意識を学生のうちから養う教育が行われている点は非常に特徴的です。

訪問時には、ちょうど1年次第1学期の「プラクティカル・セメスター」に在籍している学生が、講師から直接レクチャーを受けている様子を見学することができました。理論だけでなく、実際の現場を想定した空間で学ぶことで、より深い理解と実践力が身についていく様子が印象に残りました。

実践的な学びの場 ― レストラン運営

キャンパス内には、一般のお客様にも開放されているレストラン「アルケミー」があります。こちらではミシュランレストラン出身のシェフの指導のもと、地元のオーガニック食材を使用し、学生が調理・サービス・後片付けまで一貫して担当します。
実際のレストラン運営に近い環境の中で、プロフェッショナルとしての基準を学ぶことができる点は、レ・ロッシュならではの大きな魅力です。
学びの柔軟性と国際性

学生の国籍も非常に多様で、年間を通じて数百人規模の学生が世界各国から集まります。このような国際環境の中で学ぶことにより、自然と異文化理解力やグローバルな視点が養われていきます。
おわりに
レ・ロッシュ大学マルベーリャ校は、リゾート地ならではの開放的な環境と、実践的かつ国際的な教育が融合した魅力的なキャンパスです。学業だけでなく、生活そのものを通じて成長できる環境が整っており、将来ホスピタリティ業界で活躍を目指す方にとって、非常に価値のある経験となることでしょう。
現地でしか感じることのできない空気や魅力を、ぜひ多くの方に体感していただきたいと感じた訪問となりました。
実際にキャンパスで学ぶ機会のあるサマープログラムはもちろん、学校訪問についてもお気軽にお問合せいただければ幸いです。

