海外での大学生活は、大きな成長の機会である一方、不安や戸惑いを伴うものでもあります。特に日本人学生や保護者の皆さまにとって、「現地でどのようなサポートが受けられるのか」は重要な関心事ではないでしょうか。
日本語でも「海外こころのヘルプデスク24時」のようなサポートがありますが、現地でも様々な支援の取り組みがなされています。
今回は、現地訪問時に実施された学生サポートセッションの内容をもとに、レ・ロッシュ大学がどのように学生一人ひとりを支えているのかをご紹介いたします。
学生が直面する課題を正しく理解する
まず前提として、大学側は学生が直面する課題を多角的に捉えています。主に以下の4つの領域です。
- 学習面(英語力や数的スキル、学習特性など)
- 心理面(不安やホームシックなど)
- 環境面(多国籍環境への適応や生活リズム)
- 個人面(自立生活や自己肯定感の課題)
特に近年は、メンタルヘルスに関する課題が世界的に増加していることもあり、大学としても重要なテーマとして捉えています。
一人ひとりに寄り添う個別サポート

レ・ロッシュ大学では、約20年の経験を持つ専門スタッフが中心となり、学生のウェルビーイングを支えています。
特徴的なのは「オープンドアポリシー」です。学生は予約制で個別カウンセリングを受けることができ、悩みの内容に応じて丁寧にサポートが行われます。
例えば、
- 学習面での不安や成績に関する相談
- ルームメイトとのトラブル
- モチベーションの低下やストレス
など、日常的な悩みから深刻な課題まで幅広く対応しています。
必要に応じて外部の専門機関(心理士・精神科医)とも連携し、より専門的なサポートを受けることも可能です。
学習面での柔軟な配慮
学習においても、個々の特性に応じたサポートが提供されています。
例えば、ADHDやディスレクシアなどの特性を持つ学生に対しては、
- 筆記試験の代わりに口頭試験を実施
- 集中しやすい別室での受験
といった柔軟な対応が行われています。
これは単なる「特別対応」ではなく、学生一人ひとりが本来の力を発揮できる環境を整えるための取り組みです。
成長を促すリーダーシッププログラム
サポートだけではありません。学生の成長を後押しする「+α」の取り組みも充実しています。
代表的なものが「アンバサダープログラム」です。選抜された学生は約6ヶ月のトレーニングを受け、
- キャンパスツアーの運営
- SNS発信
- プレゼンテーションスキル
などを実践的に学びます。
内向的だった学生が、自信を持って人前に立てるようになるなど、大きな変化を遂げるケースも多く見られます。

心と向き合う「Conscious Week」
学期末には「Conscious Week」と呼ばれるウェルビーイング週間が設けられています。
ヨガや呼吸法、サウンドヒーリング、専門家によるセッションなどを通じて、ストレスとの向き合い方や自己管理の方法を学びます。
社会に出ると、どのような状況でも自分をコントロールする力が求められます。その基盤を学生時代から育むことを目的とした取り組みです。

保護者の皆さまへ ― 安心して送り出していただくために
セッションの中で特に印象的だったのは、「学生の自立を尊重しながら支える」という姿勢です。
実際に保護者の方から大学へ直接相談が入ることもあるそうですが、その際も学生本人の成長を第一に考え、適切な距離感でサポートが行われています。
また、大学側からの重要なメッセージとして、
入学前の段階で不安要素(学習面・メンタル面)がある場合は、事前に共有してほしい
という点が強調されていました。
事前に情報が共有されていれば、
- 渡航前のオンライン面談
- 到着直後からのサポート体制構築
など、よりきめ細やかな対応が可能となります。
おわりに
レ・ロッシュ大学のサポート体制は、単なる「困ったときの相談窓口」ではありません。
学生一人ひとりの背景や個性に寄り添いながら、学業・生活・精神面すべてを包括的に支える仕組みが整っています。
海外という新しい環境に挑戦する中で、不安はあって当然です。しかし、その不安を乗り越え、成長へとつなげるためのサポートがここにはあります。
日本から送り出す保護者の皆さまにとっても、そしてこれから一歩を踏み出す学生の皆さまにとっても、安心して選んでいただける環境であると感じられたセッションでした。
